法事の相談で西光寺を訪れたまさお。住職と話しているうちに、以前から気になっていたことを切り出しました。
なあ、法事って、ぶっちゃけ何のためにやるん?
何のため?(笑)
一周忌とか三回忌って、亡くなった人にお経をあげるんじゃろ?
まあ、そう思っとる人は多いけどな。
あれって、死んだ人は喜ぶんかね?
それは分からん(笑)。
は? じゃあ何で法事なんかするんよ?(笑)
あのな、浄土真宗では、オヤジさんはすでに仏さまとなられた、といただくんよ。
うん、そうらしいな(笑)。
それでな、法事っていうのは「オヤジさんのため」というより、「オレたちが仏さまの教えに遇わせていただく場」なんよ。
ん? オレタチノタメ?
そう。それが浄土真宗のご法事。
なんでオヤジの法事がオレたちのためになるん?
お前、そもそもオヤジさんのために法事をするんだろ?
そりゃそうよ。
じゃあオマエ、何が一番「オヤジさんのため」になると思う?
え? オレのお経か?(笑)
それは知らんが(笑)。てか、オヤジさんが一番うれしいのは「またオマエたちと会えること」じゃないかね。
ああ、そうかもなあ。
浄土真宗では、「亡き方とお浄土でまた会わせていただく」と聞かせていただくんよ。
うん。
だとしたら、オマエもお浄土に生まれんといけんじゃろ?
……まあ、そうなるな。
でもオマエ、お浄土に生まれる道を知っとる?(笑)
いや、知らん(笑)。
じゃあ、そんなオマエを「仏になる身」として育てていかんといけんな。
…誰が?
オヤジさんが。
…どうやって?
自分の命日を残して、オマエが仏法に遇う場を用意して。
…オヤジが、オレに?
そう。ご法事は「オヤジさんのため」と思ってたけど、実はオヤジさんが用意してくれた「オマエのため」のご縁なんよ。
ご法事は、亡くなった方のためにお経をあげ、供養するものと思われるかもしれません。
浄土真宗では、亡き人をご縁として、今を生きる私たちが仏さまのみ教えに遇わせていただく場と受け止めています。
亡き人のために何かをしてあげるつもりだった私が、実は亡き人から仏法へと導かれていた。
ご法事は、亡き人からいただく大切なご縁なのです。
